「アポ率って、平均どのくらいですか」。相談のたびに聞かれます。そして毎回、答えに詰まります。商材とターゲットと「アポの定義」で、数字が桁で変わるからです。

それでも目安がないと判断のしようがないと思うので、この記事では一般論を書く代わりに、うちが実際に出した数字を母数つきで出します。そのうえで、アポ率という指標をどう見ればいいかを書きます。

実測値を、母数つきで出します

0.6% → 2.6%(母数 955 件)

リスト設計を見直した案件の、見直し前と後の数字です。話法を変えたわけではありません。「誰にかけるか」を変えただけで、4倍以上動きました。母数は955件です。

22.2%(母数 859 件)

こちらは別の指標で、人材派遣の新規開拓案件における決裁者に届いたうちの商談化率です。報告期間は2月1日〜4月15日、母数859件。接触できた決裁者の約5社に1社が商談アポになりました。

この2つを並べたのには理由があります。前者は「かける前」で決まり、後者は「誰に届いたか」で決まる。どちらも話法の巧拙ではありません。

アポ率だけを見ると、判断を間違える

アポ率は上げようと思えば上げられます。アポの定義を緩めればいいからです。「資料を送っていいですか」を承諾と数える、日程は未定でも前向きな反応をアポとする——こうすれば数字は簡単に倍になります。そして商談は1件も増えません。

だから、アポ率を見るときは必ずセットで見る数字があります。

商談化率——取れたアポのうち、実際に商談が行われた割合。ドタキャンと「話が違う」がここに出ます。
次回接続率——一次商談から次のステップに進んだ割合。アポの質がいちばん正直に出るのはここです。
1商談あたりの架電数——アポ率と商談化率を掛け合わせた実質的なコスト。比較するならこの数字です。

アポ率が2倍になっても、商談化率が半分なら、何も変わっていません。

自社の数字を、どう置くか

他社の平均値を持ってきても、自社の判断には使えません。代わりに、自社の過去3ヶ月を基準線にすることをおすすめしています。

やることは単純です。架電数・アポ数・商談実施数・次回接続数の4つを、週単位で並べる。これだけで「どこで落ちているか」が見えます。アポ率が低いのか、アポは取れているのに商談に至らないのか、商談はできているのに次に進まないのか。詰まっている場所によって、打つ手はまったく別です。

アポ率が低いなら、まずリストです。話法の練習は後回しでかまいません。順番を逆にすると、良い話法を薄いリストにぶつけ続けることになります。この話は テレアポリスト設計の8つの型 に書きました。

アポは取れるのに商談化率が低いなら、アポの取り方です。その場の勢いで日程だけ押さえていないか。相手が何を期待して時間をくれたのかが、記録に残っているか。スクリプトを捨てた日 で書いた「言葉より先に相手を見る」は、ここに効きます。

1日にかけられる件数の目安

数字の前提として書いておくと、1稼働者あたり1日50〜80件が標準です。これ以上を求めると、1件あたりが雑になります。「1日100件」をノルマにした結果アポ率が下がった現場を、実際に見てきました。

母数を増やす前に、リストの密度を上げる。絞る1時間は、かける10時間より数字を動かします

— まとめ

平均値より、自社の基準線

アポ率の「平均」は、アポの定義次第でいくらでも動きます。うちの実測はリスト設計の見直しで0.6%→2.6%(母数955件)、決裁者に届いたうちの商談化率が22.2%(母数859件)。比べるべきは他社の平均ではなく、自社の先月です。架電数・アポ数・商談実施数・次回接続数の4つを週次で並べれば、詰まっている場所が分かります。

費用の考え方は テレアポ代行の費用は、何で決まるのか に、実際の支援内容は 実績ページ に母数と期間つきで出しています。