「角小間にすると集客が全然違いますよ」。展示会の主催者からそう言われて、追加で40万円払ったことがあります。結果、通行人は確かに増えました。でも、商談化した件数はほとんど変わりませんでした。人は素通りしていただけだったんです。

この経験から、私は小間位置にお金をかける前に、必ず確認することを決めています。今日はその中身を、そのまま使える形で書きます。

小間位置が効くのは「立ち止まらせる設計」がある時だけ

角小間や通路交差点は、確かに通行人数が増えます。でも通行人数と商談化件数はイコールではありません。TSUNAIDEでは、展示会1回あたりの商談化を平均20件と置いています(当社支援案件・2026年時点の実績値、設計込みで支援した場合)。この「設計込み」というのが肝です。位置だけ良くても、ブースの中に「立ち止まる理由」がなければ、人は流れていくだけなんです。

で、どうするか。私は小間位置を決める前に、まず自社のブース内トークとキャッチコピーを確認します。通行人に対して、3秒で刺さる一言があるかどうか。これがないまま位置だけ良くしても、通行人数の分だけ「素通りされる回数」が増えるだけです。

「すみません、今〇〇の展示会場を回られてますか?もしよければ30秒だけ、御社の業種だと刺さりそうな事例をお見せしましょうか」

これくらい具体的な呼びかけを用意してから、初めて位置のアップグレードを検討する。順番が逆だと、お金だけ溶けていきます。

判断の分かれ目は「昨年の商談化率」があるかないか

ここが一番大事なところです。小間位置に追加投資するかどうかは、感覚ではなく数字で決めるべきです。

もし前回の出展データがあって、通行人数に対する声かけ成功率、声かけからブース内案内までの引き込み率が把握できているなら、その数字を上げる施策に投資したほうがいい場合が多いです。すでに「立ち止まらせる型」ができているなら、位置を良くして母数を増やす投資は理にかなっています。

逆に、初出展だったり、過去の数字が「名刺の枚数」しか残っていないなら、私は位置への追加投資はいったん保留にします。母数を増やしても、商談化につながる導線が検証できていない状態だからです。数十万円は、まず会期前のトーク設計とスタッフ配置に使ったほうが確実です。

つまり、条件はこうです。

商談化率のデータがあり、かつ現状のトークで一定の引き込みができている → 位置に投資してよい。データがない、もしくは商談化率が測れていない → 位置より先にトーク設計とテンプレづくりに投資する。

「次回商談の日程」が確定した件数で見る

TSUNAIDEでは、展示会の成果を名刺の枚数では見ません。見るのは「その場で次回商談の日程を確定できた件数」です。位置が良くて名刺が増えても、後日連絡すら取れない名刺なら意味がないんです。

正直、地味な話です。でも会期中に「では来週の火曜、15時からオンラインでお話しできますか」と、その場で確約を取りに行けるかどうか。これが小間位置よりよほど商談化に直結します。テレアポの現場でも同じことを感じます。当社の案件でリスト設計を見直したところ、アポ獲得率が0.6%から3.2%まで上がったことがあります(当社支援案件・好調案件での実績値)。これも位置や母数の話ではなく、狙う相手と話す中身を絞り込んだ結果です。展示会も構造は同じなんです。

AIや営業代行は「現場の穴」を埋める道具でしかない

TSUNAIDEはAI開発や営業代行もやっていますが、これは展示会の現場実行を置き換えるものではありません。会期後のフォローが遅れる、名刺情報の入力が追いつかない、そういう「穴」を埋めるための道具です。AIで試作から本番運用まで移行できた案件は82%あります(当社支援案件・実績値)。でもこれも、現場でスタッフが声をかけ、日程を確約するという泥臭い作業があって初めて活きる数字です。道具が良くても、現場が動かなければ商談は生まれません。

私はこれまで50社以上の支援に関わってきましたが(当社実績値)、位置や見た目に投資して満足してしまう会社ほど、会期後のフォローが手薄になる傾向があります。お金の使いどころを、一度立ち止まって見直してほしいんです。

実務チェックリスト

  • 過去の出展データから商談化件数(名刺枚数ではなく)を数える
  • ブース内での3秒トークを声に出して練習する
  • 会期前に温度別のフォローテンプレを3種類つくる
  • スタッフごとに声かけの成功件数を当日メモする
  • その場で次回商談日程を確約する台本を用意する
  • 小間位置への追加投資は商談化率の実績を見てから判断する
  • 会期後48時間以内に全リードへ一次連絡を入れる

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