会期2日目の午後2時から4時くらい。私はこの時間帯が一番苦手でした。1日目の熱気はもう無くて、来場者はゴール前で足が重い。ブースの中でスタッフが立ち話をしている。正直、地味に一番だれる時間です。

でも実は、この時間こそ勝負なんです。理由は単純で、来場者が減っているからブース担当者が一人の人にじっくり向き合える。1日目の忙しさでは絶対にできない対応が、この時間ならできます。

名刺の枚数を追うのをやめる

2日目の午後になると、疲れているスタッフほど「とにかく名刺を増やそう」と焦ります。これが一番の落とし穴です。TSUNAIDEでは成果を名刺の枚数ではなく「次回商談の日程を確定できた件数」で測っています。当社支援案件・2026年時点の実績値ですが、設計込みで支援した展示会では平均20件の商談化につながっています。この数字は名刺の枚数とは関係ありません。会って、話して、次の予定を入れた件数です。

だれる時間帯は、逆にこれをやりやすい時間です。人が少ないので、名刺交換して終わりにするのではなく、その場で次回の予定まで詰められます。

ブースに来た人への声かけを変える

1日目の午前中なら「弊社は〇〇をやっている会社です」で十分です。でも2日目の午後にブースに来る人は、たいてい他のブースも見尽くしていて、説明を聞くのに疲れています。ここで会社紹介から入ると、話半分で離脱されます。

私がこの時間帯によく使うのは、こういう聞き方です。

「今日一日回られて、一番『それ、うちの課題だな』と思ったのは何でしたか」

これは相手の課題を聞くための、実際に使っている一言です。会社説明を後回しにして、相手にしゃべらせる。だれている時間帯は、来場者側も長く話す余裕があるので、この質問がよく効きます。

その場で日程を確定させるか、後追いに回すかの分かれ目

ここが一番大事な判断です。だれる時間帯だからこそ、目の前の一人にどこまで時間をかけるかを見極める必要があります。

私の判断基準はこうです。相手が「担当者は自分で、決裁も自分の範囲でできる」と話した場合は、その場で日程を確定させます。スマホでもいいので、その場でカレンダーを開いてもらいます。

「せっかくなので、今この場で次回のお打ち合わせだけ決めてしまいましょう。来週か再来週、30分だけいただけますか」

逆に「持ち帰って上司に共有します」というタイプの相手には、その場で日程を詰めようとしても無理です。この場合は日程確定を狙わず、資料と次回連絡日を明確にすることに切り替えます。「〇月〇日にこちらからご連絡します」と自分から期限を切っておく。ここを曖昧にすると、後追いの電話が全部空振りになります。

だれている時間だからこそ、一人にかける時間の質を変える。これができるかどうかで、2日目の午後の成果がまるで違ってきます。

ブース内の待機時間も無駄にしない

来場者がいない数分間、スタッフ同士で世間話をしてしまうのもよくある光景です。私はこの時間を、直前に話した相手の記録を書く時間に使うよう決めています。

展示会が終わった翌週、名刺の山を見て「この人、何の話をしたっけ」となる。これが一番もったいないパターンです。だれている時間にその場でメモを残せば、後追いの電話やメールの精度がまったく変わります。テレアポでも同じで、リスト設計と会話の精度を見直した案件では、アポ獲得率が0.6%から3.2%まで上がった実績があります(当社支援案件・2026年時点の実績値)。展示会の後追いも、結局はこの「精度」の勝負です。

だれた時間に雑にメモを取るか、丁寧に取るか。ここは地味ですが、後の商談化に直結します。

実務チェックリスト

  • 会期前に温度別の会話テンプレを3種類つくる
  • 2日目午後専用の質問リストを1枚のカードにまとめてブースに置く
  • 相手の決裁範囲を最初の会話で確認する
  • 決裁権がある相手にはその場でカレンダーを開かせて日程を確定させる
  • 持ち帰り型の相手には次回連絡日をその場で自分から伝える
  • 会話直後にメモを残す時間をブース内のルールとして決めておく
  • 会期終了後24時間以内に全件の次アクションを一覧化する

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